カッパ伝説の舞台!志木市の「宝憧寺」

皆さんは志木市のマスコットキャラクター「カパル」をご存知でしょうか?
志木市にはカッパ伝説があることから、「カパル」はカッパがモデルになっています。

中でも「宝憧寺(ほうどうじ)のカッパ伝説」が有名です。

その昔、柳瀬川にはカッパが住んでいて、馬や人を襲う事件がたびたび起こっていました。
ある日、寺の小僧が川で馬を水浴びさせていると、突然馬が川から飛び出して馬小屋へ戻って行ってしまいました。
小僧が後を追いかけて馬小屋に戻り、馬の周りを見てみると、暴れた馬に踏まれて弱っていたカッパを発見。
今まで悪さをしてきたこのカッパを近所の人々が焼き殺そうとすると、カッパは涙を流し謝罪してきました。
カッパの様子を見て哀れに思った和尚は人々を説得。カッパも、今後は危害を加えないと誓いました。そこで人々はカッパを許してあげることにしました。
翌朝、和尚の寝ている枕元にはカッパからのお礼として大きなフナが2匹置いてあったそう。

こんなお話です。

さて、そんな伝説のある宝憧寺がどんなところなのか行ってみることに。

静かな境内

立派な山門をくぐると右手にケヤキがそびえ立っています。

幹の太さとあまりの高さに思わず見入ってしまいましたがこのケヤキ、「志木市指定保存樹木」とのこと。なるほど・・・立派ですね。

こちらは鐘楼(しょうろう)。

年末にはここの除夜の鐘を聞く人がたくさんいるんだろなと思いながら先へ。

こちらにはお地蔵様が並んでいます。

お地蔵さまは赤い前掛けをしているところが多いですが、宝憧寺のお地蔵さまは柄入りのかわいらしい前掛けをして、赤い服を着ています。この赤い服、ちょっとカッコいいです。

お地蔵さまの向かいには不動明王や大日如来などの石仏が13体あります。

ずらっと並んでいるとちょっと圧倒されちゃいますね。

さて、こちらがご本堂です。

境内の中央には大きなしだれ桜が植えられています。
しだれ桜以外にも境内には桜の木が植えられているので、春の宝憧寺は桜が咲き乱れてそうですね。
まだ春に来たことは無いので、来年来てみようかと思います。

散策を続けていると・・・

あっ!カッパ発見!

と思いましたが、こちらのカッパは親子。和尚さまのところへ来たカッパとは違うようです。

こちらは文殊堂。
新年にはここで護摩焚きが行われたりするそうです。渋いたたずまいで個人的に好きな建物です。

伝説のカッパがここに!

おっと!カッパの像「大門」を発見です!
ここのカッパは伝説の通り和尚さまへのお礼の品を手に持っていますね。お皿にのっているのはフナでしょうかね。
上目遣いで「どうぞ」ってしている感じがちょっとカワイイ・・・。

境内にはベンチがいくつかあり、木陰で休んでいる方もいらっしゃったりと地元の方に親しまれているようです。
70代くらいのご夫婦がお散歩に立ち寄っていて、なんだかほっこりしちゃいました。

カッパ伝説のある宝憧寺へ、みなさんも一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

(2020年5月には、プロの声優「林りんこさん」の公式YouTubeにて、志木市のカッパ伝説の朗読が公開されたとのこと。こちらもぜひ聞いてみてくださいね。)

宝憧寺

住所:埼玉県志木市柏町1-10-22

電車:東武東上線 志木駅から徒歩15分

電話番号:048-471-0064

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。