お寺や神社の境内の、不思議と心が静まる雰囲気が好きです。京都や鎌倉にある有名なお寺や神社はもちろんすてきですが、地元新座市にも魅力的なお寺・神社がたくさんあります。
新座市にはお寺が14カ寺、神社が8社あるそうです。その中から今回は、大和田にある平安時代から続くお寺・普光明寺（ふこうみょうじ）さんを参拝してきました。
普光明寺さんでは今年（令和7年）の4月4日（金）～6日（日）の間、33年に一度の「千躰地蔵尊（せんたいじぞうそん）御開帳」の祭事がおこなわれます。本記事では貴重な御開帳の情報も併せてご紹介いたします。
普光明寺の歴史
JR武蔵野線「新座駅」から徒歩約20分の場所にある「普光明寺」さんは、平安時代の大同元年（806年）に開山されたと伝えられている、長い歴史を持つお寺さんです。宗派は真言宗智山派、本堂に祀られているご本尊は人々を災いや迷いから救ってくださる仏様・不動明王です。
冒頭でも触れた「千躰地蔵尊」は、鎌倉幕府第二代将軍・源頼家が奉納したものだと伝えらえています。
お寺の脇には鎌倉と各地を結ぶために整備された古道・鎌倉みちが通り、新座市が推奨する大和田を巡るウォーキングコース「大和田宿をあるく」のルートのポイント地点にもなっています。
境内の見どころは？
普光明寺さんを訪れてみると、まず目を引くのが堂々たる佇まいの山門です。享保年間（1716年～1736年）に建立されたと伝えられている山門は、新座市内で唯一の指定有形文化財です。
正面と本堂側からとでガラリと印象が変わる山門は、普光明寺さん最大の見どころではないでしょうか。
山門をくぐり、境内を進んだ左手に本堂があります。普光明寺さんのご住職は、「境内にはあえていろいろと手を加えることはせず、昔ながらのお寺の雰囲気を残している」とお話ししてくださいました。
本堂の扉は通常開放されていませんが、取材に伺った際、特別に本堂内を見学させていただきました。
美しい…！広い本堂の一番奥で不動明王がこちらを見守っています。近頃、お寺でヨガや瞑想をするワークショップをよく見かけますが、なるほどこの空間に身を置いていると心が安定するように感じます。
参拝に訪れた際に本堂内へ入ることはできませんが、扉のガラス越しに内部を見学することは可能です。参拝が可能な時間は9:00～17:00。ちょっと心を落ち着かせたい時などにいかがでしょうか。
その他、普光明寺さんの境内では清々しい竹林や、春には梅・桜、コブシなどの花々、秋には紅葉と、季節ごとの自然景観を楽しめます。
33年ごとに御開帳される「千体地蔵尊」を見学できます！
さて、ここからは、「千躰地蔵尊御開帳2025」のご紹介となります。秘仏（普段は非公開で厨子などの扉が閉じられたまま祀られる仏像）である千躰地蔵尊が御開帳されるのは33年に一度。前回（平成4年）の御開帳時には、なんと一日に3万人以上の参拝客が訪れたのだとか！
今年は4月4日（金）、5日（土）、6日（日）の3日間にわたって御開帳の祭事がおこなわれます。見学が可能な時間は9:00～17:00。
本堂に向かって右手にあるこちらのお堂で千躰地蔵尊を拝めますよ。
祭事中は期間限定の御朱印やお守りも販売される予定なのだそうです。数に限りがあるので、ゲットしたい方はなるべくお早めに！
また、3日間とも11:00～と14:00～の二度、護摩焚きがおこなわれます。迫力たっぷりの真言宗の護摩焚き、どうぞお見逃しなきよう！
そして最終日の13:30～は、稚児行列（子どもたちが華やかな衣装を身にまとい、神様や仏様にお仕えする役目を果たす伝統行事）がおこなわれます。普光明寺さんに縁のある方や檀家さんのお子さん、お孫さんたち総勢150人ほどのお子さまたちのかわいらしい姿を、ぜひご覧になってくださいね！
千躰地蔵尊御開帳の情報は、普光明寺さんの公式Instagram（https://www.instagram.com/fukomyoji/）にて随時更新予定です。
新座市「れきしてらす」にて紹介中
千躰地蔵尊御開帳の期間中に普光明寺さんを訪れることが難しい方に朗報です！野火止にある「れきしてらす（新座市立歴史民俗資料館）」にて令和7年2月15日～令和7年4月14日の間、「普光明寺と大和田展」が開催されています。
千躰地蔵尊御開帳の後は、こちらに御開帳時の写真なども追加展示される予定とのことです。当日見学に行けなかった！という方はぜひれきしてらすに足を運んでみてくださいね！
福寿山普光明寺
住所：埼玉県新座市大和田4丁目13-30
アクセス：JR武蔵野線「新座駅」から徒歩約25分、東武東上線「志木駅」南口から西武バスで約10分、「新座団地」バス停より徒歩約10分
TEL：048-477-2088
営業時間：9:00-17:00
定休日：なし
