創業60年の『音季菓子処 青柳(おとぎかしどころ あおやぎ)』(以下、青柳)は、朝霞駅から徒歩2分ほどの所にあります。
先代が和菓子店『青柳』で修行し、のれん分けされて朝霞にお店を構えました。
和菓子店に多い店名のため、特徴ある名前に変えたいと、職人歴30年以上の2代目店主・松戸さん(以下、2代目)が継いだ頃に変更。
和菓子で季節を感じてもらえるように「お菓子の音が聴こえる和菓子店」と名付けられました。
素朴な味が魅力の和菓子たち
お店の一番おすすめは『おだんご』。
もっちりしていて焦げ目が香ばしく、タレも甘すぎず、とってもおいしいみたらし団子です。
ワンコイン100円とは、味もお財布にも優しすぎます…。
2代目は「その時代ごとにおいしい味は変わっていくもの」だと。
流行りもあり、人の味覚は変化していきます。
先代と味は全く異なるが「味を変えないために味を変えており、同じ味にするためにはレシピを変える必要がある」とのこと。
なんとも、奥の深いお話を聞かせていただきました。
季節を感じる和菓子
近頃は野菜や果物と同様に、季節外れの和菓子もスーパーで手に入るようになりました。
青柳さんは、3月3日は桜餅、5月5日は柏餅など、季節あっての和菓子を大切にされているお店です。
ちなみに、7月の季節のお菓子は『水羊羹』でした。
四季を感じながら和菓子をいただくというのは、贅沢でもあり大切なことだと思います。
他に、粒あんの『吹雪饅頭』(写真:手前左)と、栗入りの『青柳餅』(写真:手前右)は、どちらも甘すぎずとってもおいしいですよ。
朝霞のお菓子をお土産に
朝霞のお土産というと何でしょう?
人参が有名だと聞いたことがありますが、正直、思いつくものがありませんでした。
そして、手土産に悩んだことが幾度となくあります。
それが遂に!青柳さんでみつけることができました!
2010年に朝霞ブランド認定品に選ばれた、パッケージもステキな「朝霞~ほのぼの~」です。
2種類のカステラ『信州のくるみ入りチョコ風味』と、『丹波の黒豆入り紅茶風味』は、生地がふわっふわでした。
帰省する際など、地元『朝霞のお菓子』を手土産にしてほしい、という思いから作られたそう。
朝霞の大規模夏祭り・彩夏祭のキャラクター、彩夏ちゃんの刻印がされた『彩夏ちゃん最中』もおススメです。
ちなみに朝霞市のゆるキャラ、ぽぽたんの和菓子もあるとか。
ただし、彩夏祭に続く大規模イベント『ストリートテラス』でのみ販売されます。
和菓子を通して伝えたいこと
2代目は「生まれる前から亡くなった後も、日本人の人生に関わっているのが和菓子屋なんですよ」と。
ご懐妊時に赤飯を炊き、1歳で誕生餅、七五三や入園、卒業、還暦で紅白饅頭を食べます。
そして亡くなった時には葬式饅頭、法事では和菓子が手土産で用意されるのです。
2代目は、2022年のTBSドラマ『クロサギ』で、なんと!和菓子監修をされました。
その反響が大きく、和菓子に興味のなかった方々も訪れてくれるようになったそうですよ。
人の一生の中で、節目と共に和菓子が身近にあります。
「そのような素晴らしい文化を継承していくためにも、自分たちが守っていかなければいけない」と、
2代目は語ってくださいました。
このような職人さんたちのおかげで、四季のある日本だからこその、季節を感じられる文化が守られているのですね。
音季菓子処 青柳
住所:埼玉県朝霞市仲町2-3-27
アクセス:東武東上線「朝霞駅」から徒歩約2分
TEL:048-461-5102
営業時間:9:00~18:30
定休日:毎週火曜日(祭日の場合は変更の場合あり)