朝霞市の金剛寺とは一体どんなお寺なのか?深い歴史と不思議な伝説も!?

みなさんは普段、お寺に行くことはありますか?私は初詣や夏祭りで神社に行くことはあっても、お寺に行く機会はこれまであまりありませんでした。

今回は朝霞市にある金剛寺についてご紹介します。お寺には全く知識のない私ですが、金剛寺にはとても深い歴史と不思議な伝説があることが分かりました。

金剛寺の歴史

山号:不動山
院号:光照院
寺号:金剛寺
本尊:不動明王像
宗派:真言宗智山派

金剛寺の創建年代は不詳ですが、文禄年間から慶長年間の間(1592-1598)に創建されたのではないかといわれています。

即身仏となった高野勘兵衛(天正元年1582年卒)が開基となり創建し、堯諄(ぎょうじゅん)というお坊さんが開山したといいます。

高野勘兵衛は元は武士でしたが、一念発起して名を先本と改め修験者となり、多くの人々を助け、のちに精進して生身のまま穴に入り即身仏となった人物とされています。その時、旧家臣も後を追って殉死したほど、人々に尊敬されていたそうです。

現代に生きる私たちからしてみれば信じられないことですが、こんなに近所でそういった壮絶な歴史を感じられる場所があるとは、とても驚きました。

高野勘兵衛に付随する伝説

朝霞市史によると、「現在の東朝霞公民館近くに、数十年ほど前まで流山塚という築山があり、その塚こそが即身成仏し、かつ多くの家臣が命を絶ったところである。そしてそこには大きな杉の木があったが、切ると真っ赤な血が出ると伝えていた」そうです。

杉の木から真っ赤な血が出るなんて、ものすごい伝説ですよね!

気になる像がたくさん

「朝霞高尾山」と大きく書かれていました。
高尾山と聞くと真っ先に思い浮かぶ八王子の高尾山とは違い、ずいぶん小さな山です。

石段をのぼって左側には剣を振りかざした河童天狗がいます。

右側にはうちわを持った河童天狗がいました。

朝霞高尾山を下りてまたまっすぐ進むと、仁王像が立っています。

左に立っている仁王像は口を一文字に結んでいます。

右に立っている仁王像は口を開けています。
どちらもとても迫力がありますね!

こちらには「修行大師」とあります。修業大師とは若き日の修行中のお大師様の事なのだそうです。

「お大師様」が何か分からなかったので調べてみたところ、どうやらあの「空海」の事のようでした。勉強になります。

赤ちゃんを抱いた像もありました。足元にはまだ小さな子どももいます。
お花も供えられていて、きちんと手入れがされていることが分かります。

ビオトープのようなものもありました。

なぜか狸の像もいくつかありました。こちらの狸はお坊さんの格好をしています。

こちらの狸にはおへそがあって、小首をかしげていて、なんだかかわいらしいですね。

小さな狸たちもいました。

三徳わらべ地蔵なるものがありました。
「勤労」の徳、「信仰」の徳、そして「勉学」の徳だそうです。
人間の生きていく基盤となる三徳を体現されたのが、このお地蔵様なのですね。

お地蔵様もマスクを外せる日が早く来ますように…。

緑豊かで静かな雰囲気

金剛寺は閑静な住宅街の中にあります。
特別広い敷地ではありませんが、奥行きがあって、緑豊かできちんと手入れがされた気持ちの良いお寺です。

私は事前知識なしで立ち寄りましたが、調べてみると思った以上に深い歴史があり、不思議な伝説まで知ることができて、とてもおもしろいなと感じました。

みなさんもお散歩の際にはぜひ、朝霞の深い歴史が感じられる金剛寺に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

金剛寺
住所:埼玉県朝霞市根岸台3-4-3
アクセス:東武東上線「朝霞駅」から徒歩16分、バス停「積水住宅」から徒歩3分

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。