お地蔵さまが優しく迎えてくれる線路沿いにある和光市のお寺「地福寺」

埼玉県和光市には、たくさんの寺院仏閣があります。

とても小さくて、こんなところに?と驚いてしまうようなものから、立派な造りで、見とれてしまうような神社仏閣まで、さまざまな形をしながら私たち和光市民を見守ってくれています。

今回みなさんにご紹介したいのは、埼玉県和光市と東京都板橋区成増間を走る電車から、私がずっと眺めていた「地福寺」(じふくじ)になります。

どんな感じのお寺なのでしょう?

ドキドキしながら、さぁ出発しましょう!

お寺までの行き方を知ろう

こちらのお寺、想像以上に迷ってしまいました。

最後は線路沿いにある坂を下りるのですが、ちょっと遊園地のアトラクションに乗ったような気分を味わえます。

まだまだ和光市にもいろんな場所がありますね。

距離的には和光市駅からも、成増駅からも徒歩15~20分弱というところでしょうか。

和光市駅からでしたら、南口から出たあと、ファミリーマート和光丸山台店がある角を左折してニホニウム通りをずっと道なりに歩いてください。

道とん堀和光店、セブンイレブン和光丸山台店、ヤオコー和光丸山台店を通りすぎると、笹目通りが見えてきます。

笹目通りに到着したら、ななめ右にある横断歩道(古美山橋・南)を渡り、笹目通りを横切ってください。

目の前の道を少し歩くと左に曲がる道があるので、左折ししばらく歩いてください。

2、3分歩くと、東武東上線・東京メトロ有楽町線の線路が見えてきますので、向かい側に渡り線路沿いの細い道を右折し「地福寺」に向かいましょう。

この路地がなかなかドキドキする道でした。

自転車でも通れますが、電動自転車では帰りがとても大変ですので、私は徒歩をお勧めします。

下まで降りたら右折して右手がゴールです。

私はかなり迷って到着したので汗だくになっていましたが、お寺を見上げるとスッと静かな気持ちになりました。

キレイに整備が行きとどき、洗練されたお寺。

そんな印象でした。

「地福寺」とは、どのようなお寺でしょうか?

「地福寺」は天台宗(てんだいしゅう)のお寺になります。

山号(さんごう)は、瑞應山地蔵院。

山号とは、仏教の寺院の名称の前に冠する称号のことです。

多くの寺院が山の中に建てられたことから、その山の名前を寺院の名前の前につけるようになったそうです。

いろんな決まりごとがあって、本当におもしろいですね。

創建年代は不詳ですが、尊恵上人が開基となり永延年間(987~988)に開基したと言われています。

御本尊が、阿弥陀如来。

枕返延命地蔵尊、延命地蔵尊、六地蔵などの、お地蔵さまがいらっしゃいます。

また「関東百八地蔵第7番」になります。

だから境内にお地蔵さまが多いのかもしれませんね。

子どもたちに優しいお地蔵さまに会いに、お辞儀をして境内に入らせていただきました。

電車から見えるうつくしいお寺

私が日常的に使っている東武東上線や東京メトロ有楽町線から、こちらのお寺は本当によく見ることができます。

通りすがりに見えるキレイに整備されたお寺の境内に、桜が咲き、緑が茂り、季節が移ろいでいきます。

そんな見るものをホッとさせるような光景に、毎回電車の中から癒されてきました。

そしてその度、あのお寺はどこにあるのだろう?どうやったら行けるのかな?と考えました。

今回念願が叶い「地福寺」に来られて、とても感慨深かったです。

この取材中も何度か電車が通過していきました。

頑張って写真を撮ってみましたが、こちらから見るとこんな風に見えるのか!と、新たな発見もありおもしろかったです。

静かな空気を感じさせるお寺

山門を通ると、多くの檀家さんのお墓が並び、立派なお寺なのだということが直ぐわかりました。

そのまま石の階段をのぼると、本殿が見えてきます。

いつも感じることなのですが、荘厳な造りの本殿からは、言葉では表現しにくいほどの慈悲深さとすべてを包み込むような優しさを感じることができます。

今回も、しばらく目が離せませんでした。

境内の中を見回すと、やはりお地蔵さまが何体も見うけられます。

みなさん、とても穏やかなお顔をしていて見るだけで癒されます。

左手上には立派な鐘楼があって、こんなステキなお寺が線路横にあるなんてビックリ!と何度も思いました。

本殿を眺められる位置に、二羽のフクロウが座るベンチがあったので、そちらに腰を下ろして休ませていただきました。

このベンチが、とてもかわいらしかった!

私が訪れたのが2022年8月後半でしたので、まだまだ暑くて大変な時期でした。

でも大きな木が作る日陰の下で休むことができて、かなり元気を取り戻すことができました。

このベンチ、本殿と境内がユックリ眺められる絶好のポイントでもあるので、ぜひ座って休んでみてくださいね。

では、もう少し歩いてみましょう。

本殿左手奥に大きな池があり、たくさんの鯉が気持ち良さそうに泳いでいました。

私がのぞきこむとおどろいてしまい、上手に写真が撮れなかったのが残念です。

その時、池の手前に、「お石神さま」の看板が出ていることに気づきました。

「お石神さま」って、なんでしょう?

池の後ろの階段から登れるようなので、境内を見回しつつ「お石神さま」に会いに行ってみることにしました。

「お石神さま」のステキな由来を知る

案内の看板通りに後ろの階段から少しのぼってみると、大きな切りかぶがあり、その横の石段の上に小さな祠がありました。

どうやら、こちらが「お石神さま」のようです。

とても静かなたたずまい。

後ろの緑とも一体化していて、力強いパワーも感じました。

由来を読ませていただくと、平安年期末に、「地福寺」を創建した初代尊恵僧正が奉安した「枕返地蔵尊」と同じ働きをするのが、こちらの「お石神さま」になるそうです。

夜間にする談話・それをまとめた書簡の意味を持つ「夜話」がついた「武蔵夜話」の中では、「地福寺の後ろの山に大木があり、その根元には古代の石剣(石棒)が安置され、頭痛・咳などが癒えるように祈禱する」と書かれてあります。

誰が安置したのかはわからないようですが、江戸時代初期のものと推定されているとのこと。

こちらを読んで、おどろいてしまいました。

人の痛みを取り除こうと願う気持ちが、あんな昔から現在まで続いているのですね。

優しさやいたわりの心が染みわたってくるようでした。

「枕返延命地蔵尊」がいらっしゃるお寺

「関東百八地蔵第7番」である「地福寺」には、お地蔵さまが何人もいらっしゃいます。

このお寺で有名なのは「枕返延命地蔵尊(まくらがえしえんめいじぞうそん)」ですね。

入り口にも名前が彫られた石柱がたてられています。

残念ながら本堂の中に安置されているため見ることができませんでしたが、うつくしい仏像の中に大切に保管されているそうですよ。

どんなお地蔵さまなのか、一度見てみたいなぁと思いました。

でも「枕返し」って、とてもおもしろい名前ですよね。

いわれを調べたところ、尊恵上人が都幾川村の慈光寺に向かう途中、白子宿で急病に倒れ意識不明の状態が3日続いたそうです。

しかしその時に、白衣の童子を連れた地蔵菩薩があらわれて「尊恵上人は明朝生き返る」というお告げをしました。

するとそれまで北枕で寝ていた上人が、不思議なことに頭を西に向けて蘇生したのだそうです。

なるほど、これが「枕返し」なんですね。

それからこの地蔵尊を「枕返しの地蔵」と言って、今でも「地福寺」に保管をしているそうです。

ものごとの由来やいわれを知ることは、もちろん大切ですが、毎回その意味の奥深さにおどろかされてしまいます。

お地蔵さまの慈悲深さを体感

「枕返延命地蔵尊」の他にも、こちらには「延命地蔵尊」と「六地蔵」と言うお地蔵さまがいらっしゃいます。

こちらは近くでお姿を見ることができますよ。

「延命地蔵」とは、新しく生まれた子どもを守り、その寿命を延ばすと言われている、延命・利生(仏・菩薩が人々に利益を与えること)を誓願する地蔵尊のことです。

「延命地蔵尊」は、本殿の左手に立っておられます。

厳しい中にも優しさが感じられるお顔に、見ているだけで涙がこみあげてきました。

何人もの子どもの中に、天使がいるのも印象的です。

どの宗教でも国でも子どもは子ども、命は命と言っているように私には感じられました。

私も自分の息子の健やかな成長をお願いしてきました。

「六地蔵尊」は、山門を入ってすぐ会うことができます。

かわいらしいお地蔵さまが6体ならんでいて、とてもホッとできますよ。

こちらのお地蔵さまは、「地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天界」を護るお地蔵さまで、なんと、現存の石像としては江戸末期のとても古いものだそうです。

すごい歴史のあるお地蔵さまだったんですね。

説明の看板を見ながらおどろいてしまいました。

しかし、そんな古いお地蔵さまには見えません。

それはたぶん、昔から現在にいたるまで、ずっと和光市民のみなさんに愛されてきたからでしょう。

穏やかにたたずむお地蔵さまの姿を見ながら、そう思いました。

「地福寺」をおとずれてみて

今回、電車越しからずっと眺めていたお寺に、やっと来ることができました。

いつもキレイに整えられた境内の様子に、どんな場所なのだろう?と何度も思っていました。

実際足を踏み入れた「地福寺」は、お地蔵さまの優しい眼差しがずっと感じられる、憩いといたわりの空間でした。

電車の通る音がひっきりなしにするので、現世からまったく切り離された感覚がしないのも良いのかもしれません。

心と体が疲れたらフクロウのベンチに腰を下ろして、元気を取り戻してから現世に戻ることをお勧めします。

このように、おとずれた人たちを癒してくれる和光市の「地福寺」に、どうぞみなさんも足を運んでみてくださいね。

天台宗・地福寺
住所:埼玉県和光市白子2-18-1
アクセス:東武東上線・東京メトロ有楽町線・副都心線和光市駅から徒歩16分
     東武東上線・東京メトロ有楽町線・副都心線成増駅から徒歩13分
     白子宿地域センターバス停から徒歩3分(南コース)
     白子小学校入口バス停から徒歩3分(南コース)
     白子コミセンバス停から徒歩4分(南コース)
電話番号:048-461-2032
営業時間:9:00-17:00
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