静かな空間でゆったりとした時間を…知る人ぞ知る「朝霞市立博物館」

埼玉県道112号線和光志木線沿いの木々が生い茂った中に「朝霞市立博物館」と書かれた建物があります。県道沿いなのに「朝霞市立博物館」の周りはとても静か。近所でも博物館があることを知らない人もいるくらいです。

東武東上線朝霞台駅またはJR武蔵野線北朝霞駅からは徒歩15分ほどで、バスも通っています。市内循環バスわくわく号(内間木線)の「博物館前」というバス停で降りると、目の前に「朝霞市立博物館」があります。

今回はそんな静かでゆったりとした時間を過ごせる「朝霞市立博物館」をご紹介いたします。

日本初公開のゴッホの作品が「朝霞市立博物館」に?!

博物館って社会科見学で行くものでしょ…くらいにしか思っていなかった私。近所に博物館があることは知っていたけど、興味はありませんでした。

そんな私が「朝霞市立博物館」に興味を持ったきっかけがあります。それは、ゴッホの作品が「朝霞市立博物館」で展示されるということを知ったからでした。よく調べると、フィンセント・ファン・ゴッホの水彩画「草地、背景に新しい教会とヤコブ教会」(1882年)という作品が日本国内で初、それも「朝霞市立博物館」で初公開だったのです。

私は「日本初公開のものが地元で見れるなんてすごい!」と感動しただけのただのミーハーなのですが…そんな芸術に興味のない人さえも惹きつける企画力がすごいですよね!
ちなみに、ゴッホの展示は2021年11月14日にすでに終了しています。

ドラマ撮影でも使われたきれいな中庭

公共施設特有(?)の鉄筋コンクリートでできた冷たい感じのする建物に入ってみると、想像とは違う風景が。

入口から右手にガラス張りの空間があり、光が差し込み開放的な雰囲気です。ガラス張りのラウンジからは中庭が見えます。その中庭には池があり、真ん中では水車がゆっくりと回っています。現在は中止していますが、ラウンジから外へでて水車の脇の遊歩道を散策することができるようです。

先日、この中庭でドラマの撮影が行われたそうです。この中庭は雰囲気がいいので、ドラマの撮影地に選ばれるのはわかる気がします!自分の街がちょっとドラマにでてくるだけで、うれしくなっちゃいますよね♪

土器から感じる歴史の重みで神秘的な気持ちに…

「朝霞市立博物館」では、企画展も積極的に行われています。私が訪れたときには、朝霞市の「旧浜崎村」という場所から出土した土器がたくさん展示されていました。教科書で見たような土器が、手を触れられるくらいの距離に置いてあります。あ、もちろん触るのは禁止なので触っていませんよ!

その時に感じたことは、言葉で表現するのが本当に難しく、その土器を使っていた頃の空気というか歴史の重みがすごかったです。私にはただの土器には思えなくて「この土器を本当に誰かが実際に使っていたんだなぁ~」と思い、不思議な感覚になりました。この感覚は私だけかもしれないので、実際に行って感じてみてください。他の人はどんな風に感じるんだろうとすごく気になります。

そして企画展示だけでなく、常設展示されているものもあります。「遺跡が語る朝霞」というテーマで縄文式土器や石器が展示され、実物大模型である竪穴住居もありました。ご飯を炊いていたと言われる土器があって、「これで炊いたらどんな味になるんだろう~」とすごく気になりました。

自由研究のテーマ探しにもおすすめ!

その他にも、朝霞の近代史や鉄道のジオラマ模型などが展示されています。JR武蔵野線北朝霞駅ができた当時の写真があり、駅の周りの風景が今とは全く違っていました。現在はビルが建ち、お店がたくさんある北朝霞駅前ですが、その頃は畑に囲まれていてちょっと想像できないです。

あとは、朝霞の歴史を映像で学べる「映像コーナー」があったり、5000冊の専門書を蔵書している図書室もあります。自分の住む街はどんな歴史を辿って今の形になったのか、など自由研究のテーマにしてもいいですね。

博物館で歴史や文化を学ぶのもいいですが、ここ「朝霞市立博物館」は忙しい日常からちょっと離れて、静かな空間で無心になることができます。一人になりたいときや心を落ち着けたいときに利用してみてはいかがでしょうか。

無料で利用することができるので、散歩の途中にでもふらっと寄ってみてください。
22台分の駐車スペースがあるので、車でも行けますよ。

ぜひお近くの際には足を運んでみてくださいね。

朝霞市立博物館
住所:埼玉県朝霞市岡2丁目7番22号
TEL:048-469-2285
アクセス:東武東上線朝霞台駅 徒歩15分
     JR武蔵野線北朝霞駅 徒歩15分
     市内循環バスわくわく号(内間木線)「博物館前」下車
営業時間:9:00ー17:00
休館日:月曜日(祝日にあたるときは開館)
    第4金曜日・祝日の翌日
    12月27日~1月4日
入館料:無料

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。